ものづくり補助金

ものづくり補助金の製品・サービス高付加価値化枠を解説!

ものづくり補助金の製品・サービス高付加価値化枠を解説!

2024年の第18次公募から新たに追加された「製品・サービス高付加価値化枠」。
前回までの枠が集約された枠になっています。
要件や補助金額などにやや変化がありますので、これから申請しようと考えている事業者の方は注意が必要です。
そこで今回はものづくり補助金の「製品・サービス高付加価値化枠」について解説していきます。

ものづくり補助金の「製品・サービス高付加価値化枠」とは

ものづくり補助金の「製品・サービス高付加価値化枠」は、中小企業や小規模事業者の競争力を高めるため、革新的な製品やサービスの開発を支援する制度です。
この枠組みは、通常類型と成長分野進出類型(DX・GX)の二つのカテゴリーに大別されます。
補助金額や補助率は下記の通り。

【補助金額】

類型従業員数補助金額
通常類型5人以下100万円~750万円
通常類型6~20人100万円~1,000万円
通常類型21人以上100万円~1,250万円
成長分野進出類型(DX・GX)5人以下100万円~1,000万円
成長分野進出類型(DX・GX)6~20人100万円~1,500万円
成長分野進出類型(DX・GX)21人以上100万円~2,500万円

【補助率】

  • 通常類型: 中小企業で1/2、小規模企業者・小規模事業者・再生事業者は2/3
  • 成長分野進出類型(DX・GX): 同じく中小企業で1/2、小規模企業者・小規模事業者・再生事業者は2/3
  • 新型コロナ回復加速化特例: 補助率2/3

内容について詳しく解説していきます。

通常類型

通常類型は、新しい価値を顧客に提供する目的で、新たな設備やシステムを導入し、製品やサービスの開発を行う取り組みを支援します。
単純な設備導入だけでなく、実際の製品やサービス開発が伴う必要があります。
補助金額は従業員数に応じて、5人以下の場合は100万円から750万円、6~20人では100万円から1,000万円、21人以上では100万円から1,250万円が提供されます。
要件は下記の通り。

  1. 3~5年の事業計画の策定: 企業は、給与支給総額の増加、最低賃金の引き上げ、付加価値額の増加を含む、全ての要件を満たす3~5年間の事業計画を策定する必要があります。
  2. 給与支給総額の増加: 企業は、全従業員(非常勤を含む)及び役員に支払った給与等の総額を、事業計画期間に年平均成長率1.5%以上増加させることが求められます。ただし、被用者保険の適用拡大の対象となる中小企業が制度改革に先立って任意適用に取り組む場合は、1%以上の増加で良しとされます。
  3. 最低賃金の引き上げ: 企業は、事業計画期間中、事業場内で最も低い賃金(最低賃金)を、毎年、地域別最低賃金+30円以上に引き上げる必要があります。
  4. 付加価値額の増加: 企業は、営業利益、人件費、減価償却費を合計した付加価値額を、事業計画期間に年平均成長率3%以上増加させることが求められます。
  5. 売上高10%要件:3~5年の事業計画期間内に新製品・サービスの売上高が企業全体の売上高の10%以上になること
  6. 金融機関の資金調達確認: 金融機関からの資金調達がある場合はその確認を受けること

 

新型コロナ回復加速化特例の要件

通常類型で、一定の雇用基準を満たし、補助事業完了後の給与総額や最低賃金が目標を達成している場合、補助率の引き上げが適用されます。
未達の場合は返還が求められる場合もあります。

成長分野進出類型(DX・GX)

成長分野進出類型は、デジタルトランスフォーメーション(DX)やグリーン成長(GX)など、将来の成長が期待される分野での革新的な製品やサービスの開発を支援します
成長分野進出類型(DX・GX)では、通常枠よりも補助金額がさらに拡大し、従業員数5人以下で100万円から1,000万円、6~20人で100万円から1,500万円、21人以上で100万円から2,500万円まで支給されます。

成長分野進出類型では通常枠の基本要件に加えて、それぞれデジタルやグリーン成長戦略に貢献する革新的な製品・サービス開発である必要があります
具体的には下記を参考にしてみてください。

GX:グリーン成長戦略「実行計画」14分野に掲げられた課題の解決に資する革新的な製品・サービスの開発であること
※1 DXに資する革新的な製品・サービスの開発とは、例えば、AI、IoT、センサー、デジタル技術等を活用した遠隔操作や自動制御、プロセスの可視化等の機能を有する製品・サービスの開発(部品、ソフトウェア開発を含む)等をいう。
※2 グリーン成長戦略「実行計画」14分野とは、令和3年6月18日付で策定された「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」において、「実行計画」が策定されている14分野をいいます。分野毎に「現状と課題」として記載のある「課題」の解決に資する取組であることが必要となります。14分野のうちどの分野のどの課題の解決に資する取組であるかあらかじめご確認ください。
令和3年6月18日付「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」
(概要資料)
https://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/global_warming/ggs/pdf/green_gaiyou.pdf
(本体資料)
https://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/global_warming/ggs/pdf/green_honbun.pdf

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業公募要領(18次締切分)

まとめ

今回はものづくり補助金の製品・サービス高付加価値化枠を解説してきました。
ポイントは下記の通り。

  • 通常類型と成長分野進出類型(DX・GX)のどちらかを選択して申請することが可能。
  • 給与支給総額の増加、最低賃金の引き上げ、付加価値額の増加など、具体的な目標達成が求められる
  • 新型コロナ回復加速化特例として、一定の条件を満たす事業には補助率の引き上げが適用されることも
  • 成長分野進出類型では、デジタルトランスフォーメーションやグリーン成長といった先進的な分野での事業展開を目指す企業に対して、より大きな支援が提供される。ただし、追加要件があり、難易度があがる

 

 

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