ものづくり補助金

農業でも活用できる!ものづくり補助金採択事例とポイントを解説

農業でも活用できる!ものづくり補助金採択事例とポイントを解説

製造業のイメージがあるものづくり補助金ですが、実は農業での採択事例も多いというのはご存知でしょうか。
ものづくり補助金は最大1,250万円という大きな金額が補助されます。
設備投資に何かとお金がかかる農業にとって、非常に大きな補助金となるのは間違いありません。
とはいえ、どういったビジネスモデルが採択されるのか、採択されるためのポイントはどういったところがあるのかという点は気になるところですよね。
そこで今回は農業でのものづくり補助金採択事例と申請時のポイントについて解説していきます。

農業はものづくり補助金の補助対象!

農業はものづくり補助金の補助対象となります。
過去多数の農業の事業者がものづくり補助金で採択されてきたため、要件を満たせば補助の対象となると考えて問題ありません。
農業とは言っても、農業・漁業・畜産業・林業など様々な業種がありますが、すべての業種で採択された実績があります。
特に費用がかかりやすい畜産業での採択事例が多い印象でした。

ものづくり補助金の通常枠の簡単な概要は下記の通り。

項目要件
概要革新的な製品・サービス開発又は生産プロセス・サービス提供方法の改善に必要な設備・システム投資等を支援
補助金額従業員数 5 人以下 :100万円~750万円
6人~20人:100万円~1,000万円
21人以上 :100万円~1,250万円
※単価50万円(税抜き)以上の設備投資が必要
補助率1/2、小規模企業者・小規模事業者、再生事業者 2/3
補助対象経費機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、原材料費、外注費、知的財産権等関連経費
基本要件・事業計画期間において、給与支給総額を年率平均1.5%以上増加。
(被用者保険の適用拡大の対象となる中小企業が制度改革に先立ち任意適用に取り組む場合は、年率平均1%以上増加)
・事業計画期間において、事業場内最低賃金(補助事業を実施する事業場内で最も低い賃金)を地域別最低賃金+30円以上の水準にする。
・事業計画期間において、事業者全体の付加価値額を年率平均3%以上増加。

令和元年度補正・令和3年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金公募要領(13次締切分)

通常枠の他に、<回復型賃上げ・雇用拡大枠>、<デジタル枠>、<グリーン枠> 、<グローバル展開型>という4つの申請枠があります。
他の申請枠については公募要領をご確認ください。

ものづくり補助金では「革新的な製品・サービス開発又は生産プロセス・サービス提供方法の改善」に取り組まなければなりません。
とはいえ、「革新的な製品・サービス開発又は生産プロセス・サービス提供方法の改善」というのは一体どのようなものなのか判断に迷われる方も多いですよね。
ものづくり補助金の概要では「新商品(試作品)開発」、「新たな生産方式の導入」、「新役務(サービス)開発」、「新たな提供方式の導入」が対象となるとされています。
そこで次の章で、実際の農業での採択事例を確認し、どのような事業計画が対象となるのか確認していきましょう。

ものづくり補助金での農業採択事例

ものづくり補助金での農業採択事例は主に下記の通り。

新商品(試作品)開発

農業での新商品(試作品)開発の代表的な採択事例は下記の通り。

  • 地域の課題である害獣を有効活用!「ジビエ肉加工場機能」の確立事業
  • メロン農家によるホーレン草事業への展開と機械化等の設備導入
  • 高付加価値農作物の作成の試作開発とその販売システムの構築
  • 金沢ブランドのサツマイモ(五郎島金時)の生産性向上から新商品開発によ
    るブランド力向上と売上向上を図る
  • 安全・安心な食品づくりを目指した高品質梅干しの生産性向上および品質高
    度化体制の確立
  • 瞬間冷凍機導入による完熟いちごの販売

農業でのノウハウを活用した新たな商品を開発し、販売するというのが代表的な採択事例でした。

新たな生産方式の導入

農業での新たな生産方式の導入による代表的な採択事例は下記の通り。

  • 最新スプレーヤ導入によるJGAP認証の維持
  • 生産工程の集約と自動化による高付加価値商品生産工場への転換
  • 土壌づくりおよび肥料散布の方法を変えることで持続的な営農を目指す。
  • 一流が一流を作る! 肉用牛の大規模飼養におけるエサ作り効率化。
  • 移植栽培から直播栽培へ切り替え、生産性の向上を図る。
  • 土づくりの効率化実現により、畑作・畜産事業の生産性向上へ

新たな設備の導入や肥料散布の方法を変える、飼料の与え方を変えることなどにより付加価値や生産性を向上させるというのが主な採択事例となります。

新役務(サービス)開発

農業での新役務(サービス)開発による採択事例は下記の通り。

  • 料理人絶賛「村越筍」の旬の味覚を常時提供する新サービスの構築
  • 地域の農家を活性化する農業体験マッチングプラットフォーム開発
  • 地域の農畜水産特産物の受発注業務のDX化による効率化の実現

ITサービスや飲食サービスを活用した新役務(サービス)開発が代表的な採択事例です。

生産プロセスの改善

農業での生産プロセスの改善による採択事例は下記の通り。

  • 幻の穀物「アマランサス」の増産体制に向けた業務の機械化
  • ICT技術が搭載された高性能コンバイン導入による農業DX化事業
  • 適正な労働力で持続可能な酪農事業を創設すること!~哺乳作業の機械化で労働環境の負担軽減を図る~
  • 機械の力を最大に利用した営農を展開。肥料削減と収量UPを同時に達成し
    ます。
  • スマート農業の模範となれる牧場を目指して
  • 馬鈴薯の母である種イモをスマート農業の展開により増産を図る!

主にスマート農業、ICT、最新機械を活用した生産プロセスの改善というのが代表的な採択事例です。

経済産業省のミラサポでも農業での採択事例が紹介!

経済産業省が提供している補助金サポートサイト「ミラサポ」でも農業での採択事例が紹介されていました。
静岡県の松下農園の事例です。
内容は下記の通り。

申請補助金平成30年度 ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
補助事業環境制御システム導入による高糖度ミニトマトの生産効率向上への挑戦
申請者松下農園 代表 松下弘明
支援者静岡県よろず支援拠点 コーディネーター 竹内康博
補助金交付額10,000,000円

ポイントは下記の通り。

  • ものづくり補助金では他社のお手本になる革新性が必要
  • 他社とは差別化された二番煎じではない事業計画が必要
  • 自社の課題や解決方法が具体的に明記されている
  • いままでの栽培データを根拠に、設備導入による品質・生産性の改善効果について客観的な数値で記入
  • グラフなどで可視化し、分かりやすく記入されている

という点です。

このように事業計画に革新性があり、客観的な根拠に基づいた事業計画であれば農業でも採択される可能性は十分にあります。
新たなチャレンジをしてみたいと考えている農業者の方は積極的にチャレンジしてみることをおすすめします。

まとめ

今回は農業のものづくり補助金での採択事例とポイントについて解説してきました。
農業は過去に多数の採択事例があることから、ものづくり補助金の補助の対象となることは間違いありません。
過去の採択事例では、下記の事業計画が多い傾向にありました。

  • スマート農業などのICTを活用した農業
  • 新しい機器を導入し、生産性を向上させる
  • ブランド力の高い新商品の開発

 

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