令和5年度補正予算案の内容についての記事は今回で4回目となります。
前回に続き「3.成長力の強化・高度化に資する国内投資を促進する」のパートからご紹介させて頂きます。
前回の記事を前回の記事を読んでない方はこちらを先にお読みください。
https://mono-support.com/blog/hoseiyosann-1/
https://mono-support.com/blog/hoseiyosann-2/
https://mono-support.com/blog/hoseiyosann-3/
経済産業省関係令和5年度補正予算案の概要
https://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2023/hosei/index.html
3.成長力の強化・高度化に資する国内投資を促進する
①生産性向上・供給力強化を通じて潜在成長率を引き上げるための国内投資の更なる拡大
10.再生可能エネルギーの大量導入に向けた次世代型ネットワーク構築加速化事業【27 億円】
国内で類例を見ない長距離海底直流送電について、計画的・効率的に整備するための調査等を行うことで、国内電力系統の円滑な整備等を目指す。
11.先進的 CCS 支援等事業【204 億円】
将来の CCS 事業の普及・拡大に向けて、横展開可能なビジネスモデルを確立するため、2030 年までの事業開始を目標とし事業者主導による「先進的CCS 事業」等を選定し、国により集中的に支援を実施。具体的には、CO2の回収源、輸送方法、CO2 貯留地域の組み合わせが異なるプロジェクトから支援を開始し、多様な CCS 事業モデルの確立等を目指す。12.希少金属備蓄拡充事業(JOGMEC 運営費交付金)【110 億円】
我が国の産業活動に重要で、代替が困難且つ供給国の偏りが著しいレアメタル等の安定供給を確保するため、短期的な供給障害が懸念される鉱種について国家備蓄を行い、緊急時に機動的に日本企業に供給できる体制を構築する。
13.国立研究開発法人等の施設・設備等機能強化事業【174 億円】
イノベーションの基盤を担う国立研究開発法人産業技術総合研究所等における技術情報管理の高度化や研究所施設・設備の機能強化を行う。
14.資源自律経済確立に向けた産官学連携加速化事業【15 億円】
「成長志向型の資源自律経済戦略」を踏まえ、産官学連携によるサーキュラーエコノミー実現を目的として、2023 年 9 月に立ち上げた「サーキュラーエコノミーに関する産官学のパートナーシップ」を活用し、自律型資源循環システムを構築するために必要となる資源循環に係る調査及び実証等への支援を実施する。
15.脱炭素化に向けた次世代航空機実用化開発調査事業【5.0 億円】
航空機産業における脱炭素化等の環境変化の中で、主体的・継続的な成 長を実現するため、候補となり得る次世代航空機の構造設計や性能評価を実施し、比較・検討を行う。
16.対内直接投資促進及び中堅・中小企業海外展開支援事業【53 億円】
対内直接投資を促進するため、人材確保などビジネス環境改善と一体的に海外企業誘致を推進する地域の支援や、日本貿易振興機構の協業連携候補発掘体制の強化、投資実行過程に応じた段階的な働きかけを行う。また、新規輸出 1 万者支援プログラム等で海外販路開拓等に着手する事業者を新輸出大国コンソーシアム、越境 EC 事業等により支援する。
② 「くらし」や「産業」における GX の加速
【くらし GX】
1.高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金 【580 億円】(GX)(再掲)
2.クリーンエネルギー自動車導入促進補助金【1,291 億円】(GX)(再掲)
【産業 GX】
3.経済環境変化に応じた重要物資サプライチェーン強靱化支援【9,147 億円】
(うち、GX:5,464 億円)(再掲)
4.ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業等 【6,778 億円】
(うち、GX:281 億円)(再掲)
5.省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金【2,025 億円】
(R5 年度:910 億円)(GX)(再掲)
※R5 年度補正におけるGX予算全体:1.0 兆円(他省庁計上含む)
※国庫債務負担行為による複数年度分含めると、1.2 兆円(他省庁計上含む)
③イノベーションを牽引するスタートアップ等の支援
1.宇宙戦略基金の創設【1,260 億円】
民間企業・大学等が複数年度にわたる予見可能性を持って研究開発に取り組めるよう、JAXA に新たな基金を創設し、民間企業、スタートアップ等に対する、先端技術開発、技術実証、商業化等の支援を強化する。まずは当面の事業開始に必要な経費を措置しつつ、速やかに、政府全体で総額1兆円規模の支援を行うことを目指す。
2.起業家等の海外派遣・シリコンバレー拠点形成事業【62 億円】
海外のイノベーション拠点・人材とのネットワークの構築を通じて、スタートアップの人材育成・事業の海外展開・資金獲得を支援する。
3.PHR社会実装加速化事業【24 億円】
異分野連携による実証を通じて、新たなユースケースを創出するとともに異分野連携による実証を通じて、新たなユースケースを創出するとともにタ流通基盤(標準のデータフォーマット、システムなど)を整備し、PHR 関連産業の市場成長を加速する。
4.ヘルスケア分野におけるスタートアップ・エコシステム強化事業【23 億円】
有望な知的アセット等を抱えるポテンシャルの高い地域において、関係者が連携して、ヘルスケア分野のスタートアップを産み、育てるエコシステムを構築しヘルスケア領域の国内投資を進め、海外市場の獲得を進めるとともに、医療・介護等の地域課題の解決に資する取組を促進する。
5.事業会社の有する革新的な技術等のカーブアウト加速等支援事業【10 億円】
大企業等の有する技術・人材のカーブアウト加速に向けた研究開発や経営人材等マッチングなどを支援することによって、その技術シーズの事業化・社会実装を後押しし、事業会社によるオープンイノベーションの促進と、事業会社発のスタートアップを創出することによるスタートアップ・エコシステムの裾野の拡大を図る。
6.地方や分野別スタートアップの創出強化【17 億円】
地方における未踏的なアイデアや技術を持つ若手人材の発掘・育成に取り組むとともに、ヘルスケアや Web3.0 の分野における人材育成や実証、ルール整備等を行う。
7.グローバルサウス未来志向型共創等事業【1,400 億円】
(R5 年度:1,083 億円)
アジアの脱炭素等をはじめとする、グローバルサウスが抱える課題を解決することを通じて同市場の成長力を活かし、日本国内のイノベーション創出、サプライチェーン強靱化等により、クリーンエネルギー、半導体、ヘルスケア等の国内産業活性化を目指す。また、東アジア・アセアン経済研究センター(ERIA)を通じた知見共有を含め、グローバルサウス諸国との経済連携を強化する。
令和5年度補正予算案の内容についての記事は次回が最後となります。
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